ITパスポートの概要
ITパスポートとは情報処理に関する国家資格であり、詳しくいえば情報処理技術者試験の1つの区分になります。情報処理技術者試験とは、情報処理に関する知識と技能を認定する国家資格であり、全部で12の試験区分があります。
上記のように、情報処理技術者試験の試験レベルの中ではもっとも低いレベル1に分類されており、IT部門の基本的な知識を問われる資格ということになります。
ITパスポートの目的
ITパスポートは、ITを活用するすべての社会人にとって必要となる、ITの基本的な知識を身に着けていることを証明する資格です。IT化がすすむ現在の日本において、ITに関する基礎知識、ITを活用する知識は、職種を問わず求められる知識になっています。
具体的にはAIやビッグデータ、IoTといった新しい技術に関する知識や、新たな手法にに関する知識を身に着け、ITを業務上有効に活用することができるのがITパスポート所有者ということになります。
さらにいえば経営管理の知識や、マネジメントの知識なども身に着くので、経営やマネジメントにかかわる現場で、ITを有効に活用できる人材を増やすことが目的となっています。
ITパスポートの需要
ITパスポートを取得することによって基本的なITの知識の証明には十分になると思います。個人の主観ではありますが、中学生、高校生、文系大学生で情報の知識を証明するために取得するのは十分有利に働くと思います。私自身が情報学部卒のIT企業で働いていますが、情報を専門にしている学生や、エンジニアなど、ITの知識を用いて働く人たちにはには少し物足りない資格であるとも考えます。ITのプロとして就職や転職を行うのであれば、基本情報技術者や応用技術者をぜひとっていただきたいと思います。
内容、日程、試験範囲
試験内容
ITパスポート試験Webサイトに掲載されている試験内容は次のとおりです。
試験日
試験はCBT(Computer Based Testing)方式をとっており、受験者は試験会場に行き、コンピュータに表示された試験問題にマウスやキーボードを用いて解答するものです。試験は毎月実施しており、都合に合わせて試験日時や会場を選択できます。
試験範囲
ITパスポートの出題範囲は、ストラテジ系、マネジメント系、テクノロジ系の三種類に大別されます。それぞれの詳細は以下のようになっています。
合格判定方法、合格率
合否判定
ITパスポートの試験合格の条件はストラテジ系、マネジメント系、テクノロジ系のそれぞれの分野において3割以上の点数を取ること、全体として6割を取ることです。全体的に幅広く学ぶことが必要です。
合格率
合格率は毎年50%前後です。受験者数は毎年増加しておりますが、合格率に関してはそれほど上下しておりません。国家試験において、他の資格と比べると比較的高くないといえます。また、マネジメント系はビジネス用語や経営に関する知識も問われるため、社会人経験のある人が学生に比べて10%も合格率が高くなっています。学生の人たちはマネジメント系もしっかりと学習すべきでしょう。全体として、しっかりと計画的に勉強を進めていくことが重要です。